妄想企画「お茶にごす。全30巻」Part.6(2年文化祭)

今日は、このブログでのこっそり企画、「妄想お茶にごす。全30巻」に、いつもコメントいただいていますだいちさんからお寄せいただきました妄想13巻の2年の文化祭の一部シーンをお届けいたします!

ヒナちゃんが「まーサン」というところはキャラが立っていて、文字だけでもイメージが浮かびますね~
出番が少なかったのがもったいないくらいです。
だいちさん、今回もありがとうございました!

前回いただいた妄想シーンはこちら^^
妄想お茶にごす。全20巻 Part.11(クライマックスシーン!)
http://renaemon.blog6.fc2.com/blog-entry-553.html


以下、長めですので、折りたたみます~
※一応、ファンの妄想ってことでご理解ある方に^^!




<背景>

文化祭に部長が来ると聞いて浮かれる茶道部一同の中で一人、
部長と面識のないヒナちゃんだけは少し面白くない。
それは、あの夏の日以来、部長のことばかり話す雅矢に、
不満を募らせていたからでもあった。
何となく、意中の人を取られてしまったような気がしたからだ。
そして文化祭当日、彼女の気持ちも知らず、ゲストとして
尋ねてくれる予定の部長を皆がそれぞれ迎えに行ってしまった。
そして茶道部の野外の茶室には、一年生のヒナちゃん一人が
取り残されてしまったのである。


==============================


ポツリと一人取り残されたヒナは、頬を大きく膨らませて
皆への不満を口にした。

「何よ、みんな「部長」「部長」って。
 だいたい、今の部長は慎大寺サンじゃない!!」

彼女の心に不満が募ってくる。
しかし、一人でポツリと取り残されるとそれ以上に何だか心細い。
茶道部に半年間所属してきたとは言え、茶道を学ぶ者としては
彼女はまだまだ初心者だからだ。

「今、お客さんきたら…私、大丈夫かな…。」

すぐに漠然とした不安が現実のものとなった。
キツイ表情をした婦人が「お茶」の券を購入したからだ。

「本当にアナタ、お茶を点てられるのでしょうね??」

ヒナの外見をジロジロ見て、いかにも疑わしそうに尋ねる。

まだ慣れてはいないが、それでも一通りはできるつもりだった。
しかし、これから試験をするかのように構えられると…。
もし自分が粗相をしたら開高茶道部に大きな恥をかかせる
ことになる…そう思うと、ヒナは緊張で手が震えてきた。

救いを求めて周囲を見回したが、二年生も三年生もいない。
さらに追い討ちをかけるように、他のお客さんも並んできた。
ついにヒナはパニック状態に陥った。頭が真っ白になる。
…そんな時だった。

「…良かったら、お手伝いしましょうか??」

彼女に見知らぬ女性がそっと声を掛けてくれたのである。
振り返ると、そこには長い黒髪を真っ直ぐに伸ばした女性が、
優しい笑顔で佇んでいる。
…それはとても優しい心温まる微笑だった。
無言でコクコクと頷くヒナちゃん。

「では、私がこちらのお客様をおもてなしいたしますので、
 次の方をお願いしますね。」

「でっ…でも、私…」

「大丈夫。おもてなしの心で素直に接待すればいいのですよ。」

「はっ、ハイ!」

作法に厳しそうなお客さんを代わってもらったおかげで、彼女も
落ち着きを取り戻し、普段どおりの対応することができた。
ようやく心に余裕ができて、助けてくれた女性に眼を向ける。
微笑が似合う、とても優しそうな美しい人だった。
あの厳しそうなお客さんも、心から満足そうに見える。
そして、ヒナの瞳にお茶を点てる彼女の優美な姿が映った。

『…素敵…まるでお茶の精みたい…。』

思わずその姿に見とれるヒナちゃん。
ふと記憶が重なり、思わず眼を擦る。

「あれっ? 変だな…。」

彼女の姿に、自分が茶道部に入部した日に、お茶を点ててくれた
雅矢の凛とした姿が重なって見えたからだ。
2人は全く似てないのに…何で姿が重なるんだろう??

『…そうか!…そうなんだ…』

直感的にヒナはその女性が「部長」であることを悟った。

『…まーサン…この人のようになりたかったんだ。』

ヒナには、何となく雅矢が茶道部に入った理由が、そして
茶道を学ぶことで目指したものが判ったような気がした。

私、この人にはとても敵わない。
…まーサンがこの人に夢中になるのも納得できる。

ふと疑問が彼女の心をよぎる。

茶道部にいれば、ヒナはこの人のようになれるのかな??

自分ではとても無理なような気がして、何だか惨めだった。
お客が帰るとすぐ、ヒナは彼女にお礼を述べてから問いかけた。

「姉崎サン…ですよね。」

「私のこと、知っているの??」

「ハイ、みんなの噂で聞いていましたから。」

「そうですか…。」

彼女は眼を伏せて何か考え込んでいるかのように見えた。
そんな彼女に、ヒナは自らの疑問を問いかける。

「あの…私、姉崎サンやまーサン(←マジです)のように
 なれるのでしょうか??」

部長は、真剣な眼差しで見つめるヒナの瞳を真っ直ぐに
見つめ返すと、やがて優しい笑顔でキッパリと答えた。

「…大丈夫。ヒナちゃんは大丈夫よ。」

パァーッとヒナの表情が明るくなる。
彼女にそう言われると、本当に大丈夫に思えるから不思議だ。
しばらく間を置いて、ふと別の疑問を口にする。

「アレッ?!私の名前、どうして知っているんですか??」

「…船橋クンに聞いていましたから。カワイイ新入生のこと。
 これからはよろしくね、ヒナちゃん。」

その一言で、今まで残っていたヒナの心の最後の壁が崩れた。

「部長さ~ん!!」

ヒナは彼女の胸に飛び込んだ。
彼女を「部長」と呼ぶ言葉が、自然に口から飛び出していた。

「…あらあら…」

ヒナにまで「部長」と呼ばれて、少し困ったような表情を
しながらも、彼女はヒナを優しく抱きとめていた。


やがて、部長とすれ違ってしまったことを知った雅矢たちが
野外の茶室へと戻ってきた。
すると、そこには部長に甘えるヒナちゃんの姿があったのである。

「まーサン!!どこに行っていたんです!?
 部長サン、ずっと皆さんを待っていたんですよ!!」

先ほどまでのふてくされていたような態度とは天地の差。
ヒナの豹変に驚く一同。

「でも、もうダメですからね!!
 部長サンは、このヒナがおもてなしをするんですから!!」

ヒナの部長独占宣言に抗議する茶道部員一同。

…懐かしい後輩部員たちの賑やかなやりとりを聞きながら、
部長はいつものようにニコニコと微笑んでいた。


==============================


文化祭の最後は、もちろんヒナちゃんがお茶を点てるシーンで
終わります。(次期副部長ですからね。)
続きについては、機会があったら追加で描きたいと思います。



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テーマ : 西森マンガ - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

ご感想

こんばんわ。
面白かったです。だいちさんのSSは、西森さんの漫画を、そのまま文章にしたような感じでイイですね。こういうさりげない出来事を扱うのが、お茶にごす。の真骨頂だと思います。
いやーそれにしても、お茶は部長が不可欠ですよね。二年の夏の合宿がわずか一巻で終わっているのは、部長がいないとキツいなーっていうrenaemonさんの判断があったのかなと深読みしました(笑)山田は夏帆と仲良くなりたいから合宿に張り切っているのに、まーくんは「部長いないなら別に行かなくてもよくね?」ぐらいの勢いで、山田は「ふざけんな」と怒るという絵が浮かびます。

No title

kazuykさん!コメントありがとうございます^^!
すご良かったですよね。絵が目に浮かぶっていうか^^
だいちさんにはお世話になりっぱなしですm(_ _)m
まさに部長が卒業してしまって居ないので、「いかに部長を時々出せるか」の工夫みたいなものが必要なんではないかと(笑)
2年の夏合宿は、庭で満月に部長を重ねて眺めるまークンがみれるかも・・・?!

ごめんなさい

読み返してみたら、台詞が2箇所足りませんでした。
今さら差し替えもお願いできませんし…。
不自然な所があるのは許してくださいね。

でも、renaemonさんやkazuykさんに少しでも楽しんで
もらえたならば、描いて良かったです。
喜んでくれる方がいるなら、性懲りもなく、別のシーンも
書いちゃうかも・・・。

No title

だいちさんコメントありがとうございます^^
>別のシーンも 書いちゃうかも・・・。
おお!ぜひ!
あっお知らせいただけましたら差し替え可能ですので言ってくださいね!

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